2015年9月18日金曜日

イタリアでプリペイドSIMを使ってみた件

買ったので使ってみた…という話。

パレルモでWindのSIMを入手後、2日目午後のカルタジローネまではチャージができず、再起動後にようやく利用開始できた。行き帰りの日程を除くとイタリア滞在は都合7日間だったのだが、初日はSIM入手が間に合わないと考えドコモの海外1dayを利用した。また、旅行日程のうち約半日ほどマルタ共和国に滞在したので、この時もドコモ海外1day。したがって、WindのSIMを利用した期間はおおよそ5日というところだろう。これを踏まえて利用雑感。

【エリア的な話】

観光地の中心部ではほぼ問題なし。シチリア島、本土ともおおよそH+表示(HSPA+らしい)で時々3Gという状況だった。一方、高速道路や一般道では郊外に出るとE表示(2Gのデータ通信)がしばしば見られた。アルベロベッロ近郊の地域はWindのエリア表示でも空白地帯になっているが、実際圏外だった。Vodafoneについてしばしば言われるアマルフィ周辺エリアは通信可能だったが、ソレントから山を越えてポジターノに至るクネクネ道ではさすがに圏外のところがあった。

また日本の高速道路ではトンネル内でも電波が届く箇所が多いが、今回通ったシチリアや南イタリアではトンネル内ほぼアウト。この辺はテレマティクスの普及状況とも関連するのだろうか。

船については、マルタに向かう船上で「ああシチリア島がかなり遠くなったな…」というあたりで圏外。メッシーナから本土に渡るフェリーではほぼ全行程で使用可能。ナポリからカプリ島に向かう船はやはり途中で圏外になった。

【スピード的な話】

H+表示のエリアでは、Google Mapや各種検索がかなり快適に動作する。特にベンチマークなどは行っていないが、Facebookへの動画アップロード等も特に引っかかることなく完了した。イタリアのネットワーク環境はあまりよくないという事前情報もあったので、これはうれしい誤算。

2Gに落ちるとさすがにストレス全開な遅さになるので、スマホを実用的に使うとなるとHSPA+か3Gのエリアということになるだろうか。

【データ量的な話】

こればかりは用途によって変わるので何とも言えないが、移動中マップを参照したり観光地ごとに写真を数枚ピックアップしてアップロードしたり、といった利用ではおそらく1日200MBもいかないだろう。3GBプランを購入したものの、5日の利用で29%しか消費しなかった(これはWindのアプリで確認可能)。

【テザリング】

結論からいうとダメ。あまりにデータ消費しないので連れにも使ってもらおうかとテザリングを有効にすると、インターネット接続できなくなる。事前にそこまでは調べていなかったので不覚をとったが、どうやらテザリングの場合に強制的にAPNが切り替わるという(SIMロックとは別の)制限がかけられているらしい。adb経由でこの制限を無効化できるような話もあるがかなりしつこい制限らしいので、今後キャリアとは手を切ってMVNO向けのSIMフリー機を検討した方がいろいろよいのかも知れない。

以上、乱文乱筆ご容赦。

2015年9月17日木曜日

イタリアでプリペイドSIMを買ってみた件(実践編)

準備編より続く。

【SIMカード購入:パレルモの玩具屋にて】

9月初旬、カターニア空港に降り立つ。事前情報通り、小さな空港で携帯ショップのようなものは見当たらない。そもそもツアーなので、機内預け荷物を回収したらすぐバスで移動だ。パレルモの前に(世界遺産に登録されたばかりの)モンレアーレに立ち寄ったところ、Windの看板を見つけたのだがシャッターが下りていて、購入は断念。

パレルモ市街では案の定駆け足の団体見学が続き、SIMを買いに行くような時間は無し。夕方5時半頃ホテルに到着し、夕食まで2時間あったのでここで行くしかない!ということで、スーパーやらジェラート屋がちらほらある海沿いの道を東へ向かう。

Windの店舗検索で見つかったD'Alia Eugenio(店舗の看板はD'alia Centerとなっている)は玩具屋で、支店ではなく認定ディーラー(Rivenditore Autorizzato)という位置づけのようである。店舗に入って英語で
"I would like to purchase prepaid SIM of Vodafone or Wind."
というと、どうやら1人2人は英語を分かってくれるらしく、
"Wind only."
との回答。じゃあ店の看板横のVodafoneは何なんだよ。SIMはサイズが重要なので、Xperia Z2用に「マイクロシム、OK?」と聞くと女性店員が首をかしげる。隣の男性店員が「マイクロ、ミクロ」と笑っていうと女性店員がああなるほどという顔をし、「ミクロシム」と言い返す。イタリア語は極めて日本のヘボン式ローマ字読みに近い発音をするので、microSIMは「ミクロシム」なのだ。

女性店員は親切で、"internet only?" (これも発音はインテルネットオンリーだ)などと用途を聞いてくれて、それなら3GBのプランがいいだろうというお薦め。しかし残念なことに、この店ではSIMを売ることができるがチャージ(イタリア語でricarica)ができないと言う。SIM代金は10ユーロ(彼女はエウロと発音した)で、3GBプランを使うには9ユーロ分のチャージを使うことになるので、近所のタバコ屋(タバッキ)に行ってチャージしてくれとのこと。で、SIMが有効になる(アクティベート)のは多分夜8時頃だということで、10ユーロ払ってSIMカードを買って店を後にした。

(追記:女性店員は「APNはinternet.windだからね」とか、設定についてもしっかり教えてくれた)

【チャージ失敗その1:パレルモのタバッキにて】

玩具屋の女性店員が教えてくれたのは、教会の角を左に曲がったところだというのだが、ちょっと見つからない。通りがかりの女性に "Tabacchi, where?" みたいに聞くと最初は東洋人相手にビビりまくり、さらに英語が分からない様子ではあったが、Tabacchiという単語に反応してくれたらしく手振りで場所を説明してくれる。予想よりかなり歩かないといけなかったようだ。

着いたのはこのSplendoreという店。タバコ屋と言っても、実際には軽食喫茶と宝くじ売り場がくっついたような店内だ。SIMカードを見せ、"ricarica?" と聞くと窓口を指さされる。窓口で10ユーロ札を見せて "ricarica" というと若いお兄ちゃんがふんふんとSIMカードを見ながら処理を始めるが、突然カードと札を返して何かまくしたてる。 "English?" と言っても全員 "No."なので何だかわからない。隣の客が "Morgen."と説明?してはくれたのだが、ドイツ語で「朝」だよなあ。どういう意味だ?

全く意味が分からないままタバッキを後にしたが、どうも想像するにまだアクティベートされていないのでチャージできないということのようである。"Morgen."は、朝になったらまた来いということか。だが夜の外出はさすがにリスクがあるし、朝にはバスで次の場所へ移動だ。ここでのチャージは諦める。

【チャージ失敗その2:Androidアプリにて】

事前情報では、携帯会社が提供するアプリやWebサイトを通じてチャージすることも可能らしい。そこでホテルに戻り、Wi-Fi経由でWindのアプリをスマホにインストール。携帯番号を使ってログインすると確認SMSが届くので、アクティベートはできているようだ。しかし金額表示は0.00ユーロ。
そこでアプリの"Ricarica"タブを選択しカード情報を入れてみるが、「チャージできませんでした」旨のSMSが返されておしまい。どうやら、日本のクレジットカードではオンラインチャージができないという話に見事にぶち当たったようだ。

【チャージ失敗その3:自動販売機にて】

パレルモからアグリジェントへの移動中、立ち寄ったサービスエリアに煙草の自動販売機。よく見ると15番のボタンに、"Wind ricarica"と書いてあるではないか!慌てて10ユーロを入れてテンキーで15と打つが反応なし。さらによく見ると、10.90ユーロと書いてある。90セント手数料か。改めて15と打つと緑ランプが点滅するが、また反応なし。おいおいと思っているうちにバスの発車時間となり、哀れ10ユーロ90セントが自販機に飲み込まれたのであった。

【チャージ成功:カルタジローネにて】

アグリジェントからさらにカルタジローネに移動して観光。ここでは散策時間が40分ほどあったので、再びタバッキに挑戦。店内にいる、いかにもイタリアの田舎町にいそうなおばあちゃんに向かい "Wind, ricarica, dieci euro, per favore." (Windのチャージ、10ユーロお願い)と言うと無言でSIMカードと10ユーロ札を受け取り、レジをぱちぱちと打ってレシートを差し出し、おしまい。

さて…と再びWindのアプリを動かしても、インターネット接続はできない。なんじゃこれと思って再起動してみたら、無事インターネット接続ができるようになった。再起動が必要とは…

ちなみにこの時に来ているSMSを翻訳にかけてみると

  • 10ユーロのチャージに成功した。カードには4ユーロ分のボーナスがある。
  • インターネット接続用のプランをアクティベートするために5ユーロ請求する
  • 3GBプランの契約に8ユーロ請求する(あれ?9ユーロでは?)
てな感じで、結局(自販機に吸われた10.90ユーロを除けば)トータル20ユーロの支払いで28日間3GBというプランが使える状態になった。アプリで残高を見ると(10+4)-(5+8)で差し引き1ユーロ残っているのだが、まあこれは仕方ないだろうなあ…

使ってみたに続く。

イタリアでプリペイドSIMを買ってみた件(準備編)

えー、ブログに書くのが2年ぶりと…

2015年夏、私的事情により南イタリア・シチリア・マルタを巡る9日間のツアーに参加した。
一応本来は仕事をやってる期間なので最低限の連絡手段は確保したいし、できればFacebookなどへの投稿、現地での調べもの、翻訳などでスマホを活用したい。
しかし国内携帯各社の国際ローミング料金は高く、1日あたり20~30MB利用で1,000円オーバー課金され、使い放題だと1日2,980円が相場。1週間使ったら2万円か。

成田でWi-Fiルータを借りる手もあり、ローミングよりは割安だが意外に値が張る様子。

てなわけで、現地携帯電話会社のプリペイドSIMを利用する方向で準備を開始。

【準備1】手持ちスマホのSIMロック解除

まず、現地SIMを挿して動作する機械が必要。手持ちのXperia Z2(DoCoMo SO-03F)は当然SIMロックされているので、店舗に持ち込み3,000円払ってロック解除(見ていると、単に解除用の特殊なSIMを挿してパスコード打ち込むだけみたいなので、これで3,000円ねえ…と感嘆)。

なお、研究室にSIMロックフリーのASUS MeMO Padがあるものの、日本のいわゆる「技適」マークしかプリントされておらず、欧州の技術認定を示すCEマークが筐体にも電磁表示でも見当たらなかったのでEU域内での利用を躊躇した次第。SO-03Fの場合、microSDカードスロットの上に入っているプラ板に米国FCCと欧州CEのマークが記載されている。

【準備2】プリペイドSIMを買えそうな場所の下調べ

こちらが大変。スタンダードなイタリア旅行としてミラノやローマから入るならば、空港や観光地そばで買えたという報告が多い。しかし今回はシチリア島のカターニア(Catania)空港への到着。TripAdvisorでは現地の方が繰り返し「空港では買えん!街に行け!」と指摘している場所。実際、空港ホームページでもSIMを取り扱っていそうな店は記載なく、現地携帯会社の店舗検索でも空港内には店舗無し(おかげさまで "Trova Negozio" が店舗検索であることを覚えた)。

ツアーの行程ではカターニアの街中には行かずパレルモ(Palermo)で観光・宿泊なので、パレルモ市内の店舗を検索。しかしいずれも主要観光スポットからは5~10分程度歩かねばならず、自由時間の少ないツアー観光での購入は困難と判断。

ではホテル着後に買いに行く方針に変更し、宿泊施設情報が届いたところで場所を調べてみると、中心部から外れたSan Paolo Palace。困った。しかしどうやら10分強歩くとWindの代理店があるらしいことが判明し、Google ストリートビューで確認すると確かにある

旅程にマルタを含むこともあり、本当は巷で話題のVodafone Smart Passport(欧州域内各国で1日3ユーロ払うと500MBまで使える)を買いたいところであり、代理店にはVodafoneの看板もついていることから、一縷の望みを託して機上の人となるのであった――実践編に続く

英語配列のノートPCで日本語配列設定にしちゃった時に、アンダースコアを入力するTips

US配列のLG gram SuperSlimを購入した。で、Windowsの初期セットアップを始めたところ、最初に選択できるキー配列はMicrosoft IME(まあ要するに日本語配列)だけ。で、その後に「追加のキー配列」を選択できるのだが、後でやればいいやと思ってスルーしてしま...