2009年の記事は感覚的に
「東上線沿線でない場所にいて、東上線のどこかの駅に帰る」
前提で書いてみたが、今回の記事は
「東上線運転見合わせの時にどこか特定の駅にいて、そこから東上線以外の近隣の路線まで迂回・脱出する」
という視点で列挙してみる。まあ単に逆の経路を考えるだけなんだけど。
なお、特に川越より奥(坂戸・東松山・小川町方面)の迂回経路はかなり時間がかかるものが多い。運転見合わせが3時間以上になると思われるケースに限って利用すべきだと考える。人身事故の場合はたいてい1時間~1時間半で運転再開するので、迂回するよりは待った方が早いことが多い。今までの経験だと、以下のようなケースは復旧までの時間が長い傾向にある。
- 架線が切れた(クレーン車や倒木が架線を切ったなど)
- 踏切事故で自動車や歩行者が電車の下にもぐり込んだ(救出に時間がかかる)
- 脱線(あれ終電まで動かなかったもんね)
池袋
考える必要なし。よりどりみどり。
北池袋
JR埼京線の板橋駅まで徒歩10分ほど。少し先まで歩けば都営三田線の新板橋駅がある。池袋駅でも徒歩20分程度で着く。下板橋
ここもJR埼京線の板橋駅まで10分かからずに着く。都営三田線の新板橋駅も同様。大山
最寄は都営三田線の板橋区役所駅(徒歩10分ちょい)。有楽町線/副都心線の千川駅までだと徒歩20分では厳しい距離。駅南側のハッピーロード(商店街)を行った先の川越街道には国際興業バスの第六小学校バス停があり、池袋・赤羽・光が丘方面へ行ける。中板橋
都営三田線の板橋本町駅まで徒歩20分弱。有楽町線/副都心線の千川駅か小竹向原駅はいずれも30分程度はかかる模様。バス路線は駅前にはなく、北口から石神井川を渡って環七に出る(中板橋駅入り口バス停)と赤羽・新桜台・野方・高円寺に行ける。もしくは南口から滝野川信金の道を抜けて仲町バス停を目指すと、赤羽・池袋方面に行ける。ときわ台
中板橋同様、板橋本町まで20分程度。ここは(都内の東上線駅としては珍しく)北口側にロータリーが整備されていて、王子・赤羽・志村三丁目方面への国際興業バスが頻繁にやってくる。上板橋
都営三田線の志村三丁目駅まで徒歩30分弱。広い道がなくそこそこアップダウンもあるのでお勧めとはいえない。志村三丁目に行くなら、駅から少し離れた教育科学館バス停か常盤台四丁目バス停から国際興業バスに乗る方がよいだろう。有楽町線/副都心線の氷川台駅も徒歩30分コースだが、こちらは川越街道を渡ったあと、城北中央公園脇のまっすぐな道を歩くのでわかりやすい。駅北口には京浜東北線の王子駅行き国際興業バスが20~30分ごとに来る(最終は20時台)ので、それに乗って板橋本町か東十条(京浜東北線)、王子神谷(南北線)あたりに抜ける手もあり、あるいは南口から川越街道沿いの桜川バス停に行けば池袋・光が丘方面のバスがある。東武練馬
徒歩なら有楽町線/副都心線の地下鉄赤塚駅まで約20分。駅北口のイオンの前から、都営三田線高島平駅・西台駅や埼京線浮間舟渡駅への国際興業バスが頻繁に出ている。南口側のバス停は練馬区の「みどりバス」というコミュニティバス用で、迂回手段としては心もとない。川越街道沿いのドンキ近くにある練馬北町車庫まで行く方が圧倒的に選択肢が広い(池袋・光が丘・西武練馬・赤羽・石神井公園)。下赤塚
成増
下赤塚と同じく、南口から徒歩数分で川越街道直下の地下鉄成増駅がある。バスも豊富で北口側からは国際興業バスの高島平・赤羽方面が頻繁にある。南口は主に西武バスのテリトリーとなり、練馬高野台・石神井公園・大泉学園方面に行ける。川越街道の成増町バス停に行けば、上石神井・吉祥寺方面に向かうバスもある。
和光市
ここから埼玉県に入り、一気に迂回路事情が悪化する。徒歩やバスで「違う路線の駅」に向かうことが困難になる。とはいえ和光市は有楽町線/副都心線が乗り入れているためまだ何とかなる。また、南口からは西武バスで大泉学園に行ける。
朝霞
南口から西武バスで大泉学園に行ける。または北口から東武バスでJR北朝霞駅・東武東上線朝霞台駅へ向かう(名前は違うが同じ場所)。
朝霞台
上述の通り、JR北朝霞駅が目の前。東武とJRが同時に止まることは考えにくいが、西武バスがひばりが丘駅や東久留米駅へのバスをそこそこ頻繁に出している。国際バスで埼京線南与野行きの路線もあるにはあるが、本数が少なすぎて迂回には使いづらい。
志木
柳瀬川・みずほ台・鶴瀬
ここからはもうかなり絶望的な「東武が止まると陸の孤島」という駅が続く。柳瀬川からだと志木駅までは徒歩25分で、その後は志木からの迂回路を使うことになろう。国際興業バスも志木駅までの路線があるが、1時間に1本しかないうえに街中をクネクネ走るので、たぶん歩く方が早く着く。
これがみずほ台からだと志木駅まで45分、鶴瀬からは1時間を超え、徒歩での脱出はかなり困難となる。鶴瀬については東武バスで「ららぽーと富士見」に行って、志木行きの東武バスか大宮行きの西武バスに乗り継ぐという技もあるが、どちらも1時間に1本程度で心もとない。
なお、ここから奥の駅はおおむねバスでの迂回が期待できないため、金に糸目を付けないならばタクる(=タクシー利用)選択もあるかもしれない。しかし都心と違ってタクシーの台数が限られており、躊躇しているとあっという間に待機中の空車が消えて長いタクシー待ちとなる。判断のスピードが求められるところ。
ふじみ野
引き続き陸の孤島。鶴瀬と同じくららぽーと富士見経由の脱出路が考えられるが、鶴瀬より本数が少ないのでさらに心もとない。隣の上福岡駅まで徒歩25分なので、そこからのバス脱出を考えるのがギリギリ現実的な線か。東武バスの上福岡駅行きは1日1〜2本なので絶対に期待してはいけない。
上福岡
われらの希望の星、西武バスの路線がなぜか来ている。といっても西武線方面の所沢行きは1日数本で全く期待できず、現実的な迂回路は駅前から少し離れた上福岡駅入口バス停からの埼京/川越線南古谷駅行きである(所要時間20分程度)。なお、南古谷駅まで徒歩で行くとすると、県道を道なりに行くのでわかりやすいものの、45分ほどかかる。
新河岸
バス路線はなく、徒歩での脱出一択。川越街道に出ればほぼ街道に沿って川越駅まで40分弱。
川越・川越市
東武東上線のアノマリー。ここだけ東武東上線、JR埼京/川越線、西武新宿線という3路線が集中しており、迂回路には事欠かない。また東武バスがJR上尾・桶川・鴻巣までの路線(いずれも所要時間1時間程度)を持ち、それぞれ本数は少ないもののバスでの迂回もそれなりに期待できる。西武バスの路線もあるが新狭山・新所沢行きなので、西武新宿線が動いている状態なら特に有難みはない。
なお、川越が迂回の拠点であることに加え、川越より奥は完全に車社会なので、長時間の運転見合わせが生じた場合に「川越まで車で迎えに行く/送る」ための大渋滞が発生することがある。タクシーやバスを利用して迂回する場合、この点に注意が必要。
霞ヶ関・鶴ヶ島
霞ヶ関駅からはJR川越線の的場駅まで徒歩20分弱。川越線は1時間3本程度のローカル線だが、まあまあ使える迂回路といえる。鶴ヶ島駅からだと的場駅まで徒歩40分を超え、かなり厳しくなる。東武バスのいせはら団地行きに乗れば終点から徒歩15分程度で的場駅に着くので、まだましか。
若葉
川越に行く東武バスの路線があるが、半分くらいが途中の東坂戸団地で止まってしまい、川越まで通しで乗れるのは1時間に1本程度。坂戸まで徒歩25分程度なので、行き先次第ではそこからの展開を考える手もある。あと若葉には工業団地があるためか、他の駅より若干タクシーの台数が多いように思う(個人の感想です)。
坂戸
東武越生線(おごせせん、と読む)の接続駅。越生線は東上線とは完全に別系統なので、東上線が運転を見合わせていても涼しい顔で動いている。ただし越生線は1時間に3本程度のうえ、行き先が八高線の越生駅という辺境なので、例えば越生線経由で川越に行くには1時間半くらいかかる。東上線が3時間以上止まるような状況、または八高線沿いの駅(飯能・拝島・八王子など)に行きたい場合に限った迂回路と考えるべきだろう。小さいながらもホテルはあるので、遅い時間の場合は諦めて部屋を取る方がよいかもしれない。
北坂戸・高坂
いずれも迂回に使えそうなバス路線は無し。北坂戸からは坂戸まで25分歩いて、そこからの展開を考えるくらいしかない。
高坂に至っては東松山まで徒歩50分、坂戸まで徒歩1時間20分。どちらの駅に向かうにも渡河(もちろん橋はあるが)が必要で、特に夜は心細いことこの上ない。宿泊施設やネットカフェもなく、動くめどが立たないならとっととタクるのが妥当。
東松山
この辺りは東武グループの朝日自動車…のさらにグループ企業がバス路線を持っていて、意外にJR高崎線沿線との行き来がしやすい。川越観光自動車が鴻巣免許センター行きのバスをそこそこの本数走らせていて、これで鴻巣駅へ向かうことができる(約30分)。また国際十王交通が熊谷駅までの路線を持っている(約40分)。東松山はホテルもそこそこの数があるので、泊まってしまう手もあるだろう。
森林公園
国際十王交通が熊谷駅までの路線を運行している(約40分)。ただし途中の立正大学止まりが半分近くあるので、必ずしも本数は多くない。東松山駅まで徒歩で行くなら40分というところ。
つきのわ・武蔵嵐山
つきのわ駅は宅地分譲とセットでできた比較的新しい駅だが、車社会なのでバス路線は皆無。森林公園駅まで徒歩40分というのが、かろうじて迂回路となるか。
武蔵嵐山はさらに絶望的…と思ったら、意外や意外、近隣のときがわ町が運行する路線バスでJR八高線の明覚駅に向かうルートがある。本数的にそこまで期待はできないが、ここまで都心から離れ、乗換駅でもないのに迂回路があるのは稀有なことと言える。
小川町
東上線の実質的な終着駅。ここから寄居までの間は同じ東上線でも折り返し運転のローカル区間で、池袋~小川町の運転見合わせの影響はまず受けない。したがって、寄居まで行って秩父鉄道に乗り換え、熊谷に向かうことが可能(トータルで1時間と少々)。またこれもローカル線ではあるがJR八高線との乗り換え駅なので、高麗川経由で川越・飯能・拝島・八王子にも行ける。タイミングさえ合えば川越まで1時間、八王子へは1時間20分程度。本数は少ないとはいえ、国際十王交通の熊谷行きバスもある。
以上、参考になれば。
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