【SIMカード購入:パレルモの玩具屋にて】
9月初旬、カターニア空港に降り立つ。事前情報通り、小さな空港で携帯ショップのようなものは見当たらない。そもそもツアーなので、機内預け荷物を回収したらすぐバスで移動だ。パレルモの前に(世界遺産に登録されたばかりの)モンレアーレに立ち寄ったところ、Windの看板を見つけたのだがシャッターが下りていて、購入は断念。
パレルモ市街では案の定駆け足の団体見学が続き、SIMを買いに行くような時間は無し。夕方5時半頃ホテルに到着し、夕食まで2時間あったのでここで行くしかない!ということで、スーパーやらジェラート屋がちらほらある海沿いの道を東へ向かう。
Windの店舗検索で見つかったD'Alia Eugenio(店舗の看板はD'alia Centerとなっている)は玩具屋で、支店ではなく認定ディーラー(Rivenditore Autorizzato)という位置づけのようである。店舗に入って英語で
"I would like to purchase prepaid SIM of Vodafone or Wind."
というと、どうやら1人2人は英語を分かってくれるらしく、
"Wind only."
との回答。じゃあ店の看板横のVodafoneは何なんだよ。SIMはサイズが重要なので、Xperia Z2用に「マイクロシム、OK?」と聞くと女性店員が首をかしげる。隣の男性店員が「マイクロ、ミクロ」と笑っていうと女性店員がああなるほどという顔をし、「ミクロシム」と言い返す。イタリア語は極めて日本のヘボン式ローマ字読みに近い発音をするので、microSIMは「ミクロシム」なのだ。
女性店員は親切で、"internet only?" (これも発音はインテルネットオンリーだ)などと用途を聞いてくれて、それなら3GBのプランがいいだろうというお薦め。しかし残念なことに、この店ではSIMを売ることができるがチャージ(イタリア語でricarica)ができないと言う。SIM代金は10ユーロ(彼女はエウロと発音した)で、3GBプランを使うには9ユーロ分のチャージを使うことになるので、近所のタバコ屋(タバッキ)に行ってチャージしてくれとのこと。で、SIMが有効になる(アクティベート)のは多分夜8時頃だということで、10ユーロ払ってSIMカードを買って店を後にした。
(追記:女性店員は「APNはinternet.windだからね」とか、設定についてもしっかり教えてくれた)
【チャージ失敗その1:パレルモのタバッキにて】
玩具屋の女性店員が教えてくれたのは、教会の角を左に曲がったところだというのだが、ちょっと見つからない。通りがかりの女性に "Tabacchi, where?" みたいに聞くと最初は東洋人相手にビビりまくり、さらに英語が分からない様子ではあったが、Tabacchiという単語に反応してくれたらしく手振りで場所を説明してくれる。予想よりかなり歩かないといけなかったようだ。
着いたのはこのSplendoreという店。タバコ屋と言っても、実際には軽食喫茶と宝くじ売り場がくっついたような店内だ。SIMカードを見せ、"ricarica?" と聞くと窓口を指さされる。窓口で10ユーロ札を見せて "ricarica" というと若いお兄ちゃんがふんふんとSIMカードを見ながら処理を始めるが、突然カードと札を返して何かまくしたてる。 "English?" と言っても全員 "No."なので何だかわからない。隣の客が "Morgen."と説明?してはくれたのだが、ドイツ語で「朝」だよなあ。どういう意味だ?
全く意味が分からないままタバッキを後にしたが、どうも想像するにまだアクティベートされていないのでチャージできないということのようである。"Morgen."は、朝になったらまた来いということか。だが夜の外出はさすがにリスクがあるし、朝にはバスで次の場所へ移動だ。ここでのチャージは諦める。
【チャージ失敗その2:Androidアプリにて】
事前情報では、携帯会社が提供するアプリやWebサイトを通じてチャージすることも可能らしい。そこでホテルに戻り、Wi-Fi経由でWindのアプリをスマホにインストール。携帯番号を使ってログインすると確認SMSが届くので、アクティベートはできているようだ。しかし金額表示は0.00ユーロ。
そこでアプリの"Ricarica"タブを選択しカード情報を入れてみるが、「チャージできませんでした」旨のSMSが返されておしまい。どうやら、日本のクレジットカードではオンラインチャージができないという話に見事にぶち当たったようだ。
【チャージ失敗その3:自動販売機にて】
パレルモからアグリジェントへの移動中、立ち寄ったサービスエリアに煙草の自動販売機。よく見ると15番のボタンに、"Wind ricarica"と書いてあるではないか!慌てて10ユーロを入れてテンキーで15と打つが反応なし。さらによく見ると、10.90ユーロと書いてある。90セント手数料か。改めて15と打つと緑ランプが点滅するが、また反応なし。おいおいと思っているうちにバスの発車時間となり、哀れ10ユーロ90セントが自販機に飲み込まれたのであった。
【チャージ成功:カルタジローネにて】
アグリジェントからさらにカルタジローネに移動して観光。ここでは散策時間が40分ほどあったので、再びタバッキに挑戦。店内にいる、いかにもイタリアの田舎町にいそうなおばあちゃんに向かい "Wind, ricarica, dieci euro, per favore." (Windのチャージ、10ユーロお願い)と言うと無言でSIMカードと10ユーロ札を受け取り、レジをぱちぱちと打ってレシートを差し出し、おしまい。
さて…と再びWindのアプリを動かしても、インターネット接続はできない。なんじゃこれと思って再起動してみたら、無事インターネット接続ができるようになった。再起動が必要とは…
ちなみにこの時に来ているSMSを翻訳にかけてみると
- 10ユーロのチャージに成功した。カードには4ユーロ分のボーナスがある。
- インターネット接続用のプランをアクティベートするために5ユーロ請求する
- 3GBプランの契約に8ユーロ請求する(あれ?9ユーロでは?)
てな感じで、結局(自販機に吸われた10.90ユーロを除けば)トータル20ユーロの支払いで28日間3GBというプランが使える状態になった。アプリで残高を見ると(10+4)-(5+8)で差し引き1ユーロ残っているのだが、まあこれは仕方ないだろうなあ…
使ってみたに続く。
使ってみたに続く。
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